東京都庁の画像と「東京都 補助金のお知らせ」を使った蓄電池広告 — 出稿は民間の販売会社(株式会社ECODA)
公開
YouTube のスポンサー広告が、東京都庁の建物画像に「東京都 補助金のお知らせ」と重ねて表示している。実際の出稿者は太陽光・蓄電池の販売会社で、広告の隅に小さく「※運営:ECODA」と記載されている。
公的発表または自己検証した一次証拠がある場合に限り記載しています。
- 業者名:株式会社ECODA — 太陽光発電・蓄電池の販売会社(東京都渋谷区道玄坂)。広告の隅に「※運営:ECODA」と表記。
- ドメイン:eco-strategy.blog — 広告のリンク先ランディングページのドメイン。運営者は ECODA。
YouTube のスポンサー広告に、東京都庁の建物を背景として「東京都 補助金のお知らせ」と重ねて表示するものがある。 一見すると東京都の公式な案内のように見えるが、出稿しているのは太陽光発電・蓄電池の販売会社で、 広告の隅に小さく「※運営:ECODA」と記載されている。 掲載する画像は、問題の広告を報告・検証する目的での引用として示す。
事例紹介
YouTube 広告
広告(動画)の構成は次のとおり。
- 背景:東京都庁の建物の写真
- 中央:白フチの大きな文字で「これからの季節 台風や豪雨による停電が増えます」
- 中央下:「東京都 補助金のお知らせ」
- 右下:極めて小さく「※運営:ECODA」
- 左下のカード:「【都民限定】蓄電池の防災補助金で備え」/「eco-strategy.blog」/「サイトを見る」
- 表記:「スポンサー」
リンク先のランディングページ
「サイトを見る」から遷移する先は eco-strategy.blog のページで、運営者は ECODA(ecoda-corp.com)。
東京都の補助金を受け取れることを前提に太陽光・蓄電池の導入を勧める内容で、
「補助金は予算上限があるから先着順」「大切な家族を守るため」といった緊急性・不安に訴える表現や、
「入力60秒」「タップで答えるだけ」の無料診断への誘導がある。
URL は /ab/ を含む A/B テスト構造で、閲覧のたびに文面が変わりうる。
確認できること・できないこと
- 確認できること(一次証拠) — この広告とリンク先ページが実在し、東京都庁の画像と「東京都 補助金のお知らせ」の 表記を使っていること。運営者表記が「ECODA」であること。東京都の家庭用蓄電池補助金の制度自体は実在すること。
- 確認できないこと — この広告が景品表示法などに違反するかどうかの法的な判断。 ここでは「〜の疑いがある」「〜に該当する可能性がある」という範囲で記述する。
東京都の蓄電池補助金について
東京都の家庭用蓄電池の補助金は実在し、窓口はクール・ネット東京(東京都環境公社)である1。 令和7年度は助成額が 10万円/kWh(助成対象経費の税抜が上限)で、太陽光発電システムの設置などが条件になっている。 申請から交付決定までは数か月かかる。国の補助金と併用できる場合もある。
「最大◯万円」という金額は制度上の上限であり、誰でもその額を受け取れるわけではない。 正確な条件・上限・手続きは、必ず東京都・クール・ネット東京の公式ページで確認する。
気になる点
いずれも断定ではなく、指摘されうる点として挙げる。
- 東京都の公式発表との誤認 — 都庁の画像と「東京都 補助金のお知らせ」の組み合わせにより、 東京都が出す案内だと受け取られやすい。「※運営:ECODA」は右下に極めて小さく置かれている。 景品表示法5条1号(不当表示)や、東京都の名称・イメージの利用という観点で問題になりうる。
- 補助金額の見せ方 — 上限額を前面に出し、受給条件や手続きを示さないまま「都民限定」「補助金で備え」とうたう。 取引条件について実際より有利だと誤認させる表示(有利誤認表示、景品表示法5条2号)に該当する可能性が指摘されうる2。
- 緊急性・不安の訴求 — 「台風や豪雨による停電が増えます」という断定、「先着順」「◯月末まで」といった期限。 考える時間を与えずに行動を促す典型的な手法(ダークパターン)。
- 検索で確認しにくい構造 — リンク先ページが検索エンジンに載らない設定だという観察がある。 広告からしかたどり着けないと、第三者が内容を検証しにくい。
見分け方(今回の事例から)
- 出稿者・運営者が行政かどうか を確認する。広告の隅の小さな表記や、リンク先の特定商取引法に基づく表記を見る。民間の事業者なら、公式の案内とは限らない。
- リンク先ドメイン が東京都の公式ドメイン(
*.metro.tokyo.lg.jpなど)や公式窓口(tokyo-co2down.jp)か。 民間のブログ風ドメインなら、公式の案内ではない。 - 「最大◯万円」は上限額。自分がいくら受け取れるか、条件を満たすかは別の話。
- 補助金の条件は、広告のリンク先ではなく東京都・クール・ネット東京の公式ページで確認する。
補足
行政の公式発表と誤認させるおそれのある広告は、消費者庁の 景品表示法違反被疑情報の提供フォームから 情報提供できる(匿名可)。YouTube の広告は、広告表示中の「⋮」→「この広告を報告」からも報告できる。 東京都の名称・画像の使用については、東京都の窓口への申し出も考えられる。
Footnotes
確認した一次証拠
YouTube のスポンサー広告(動画)。東京都庁の建物を背景に、白フチの大きな文字で「これからの季節 台風や豪雨による停電が増えます」、中央下に「東京都 補助金のお知らせ」、右下に極小で「※運営:ECODA」。左下のカードに「【都民限定】蓄電池の防災補助金で備え」「eco-strategy.blog」「サイトを見る」。表記は「スポンサー」。
リンク先の eco-strategy.blog のランディングページ。運営者は ECODA(ecoda-corp.com)。東京都の補助金の受給を前提に太陽光・蓄電池を勧める内容で、「補助金は予算上限があるから先着順」「大切な家族を守るため」等の緊急性・不安に訴える表現、「入力60秒」「タップで答えるだけ」の無料診断への誘導がある。URL は `/ab/` を含む構造で A/B テストが行われており、閲覧のたびに文面が異なる可能性がある。